大黒柱妻が考える専業主婦・専業主夫のしんどさ、辛さについて考えてみました。
「結婚して専業主夫になりたい!」という方に向けて実際私が感じている専業主夫のしんどさについてご紹介します。
家事を自分のやりたいタイミング、やりたい程度でできない
独身時代は家事をするのは自分がやりたい時にやりたい時間でできていました。
私で言うと掃除は土曜日の朝1時間ぐらい。
風呂掃除は日常的に風呂上りにシュッシュするだけで落ちる(と言われている)洗剤を撒いて流すだけ。風呂場のパイプなど開けてみたこともない。
夜ご飯作るのめんどくさいので豆腐にキムチのっけただけのもの。
夜ご飯の食器も洗う元気がなければ次の日に洗う。
などなど。
誰の目もないし誰にも迷惑かけないので好きなタイミングで好きなようにやっていました。むしろ全くやらないこともある。
しかし結婚して専業主夫となると自分だけではなくパートナーも生活しやすいように、パートナーの価値観や几帳面度や生活レベルに合わせて家事を行わないといけなくなります。
我が家は夫の方が綺麗好き、几帳面なので私が家事を担当するとなると自分の家事がんばるレベルを大きく向上させなければいけません。
私は棚の整理整頓なども苦手なので…というかあまり気にしない方なので、夫が頻繁に棚の中なども整理整頓しなおしたりしてくれています。
家事は毎日同じことの繰り返しで飽きる
外で働いていても業務内容によっては毎日同じことの繰り返しかもしれませんが、家事はほぼ毎日同じことの繰り返しです。
・汚れた部屋を掃除する→また汚れる→掃除する→また汚れる→……
・食事を作る→食べる→食器洗う→食事を作る→食べる→……
・ゴミ捨てする→ゴミ溜まる→ゴミ捨てする→ゴミ溜まる→……
などなど。
特に私からすると家事は「穴を掘ってその穴を埋めて、またその穴を掘ってその穴を埋める」ような作業に思えるのです。
私の仕事は会社の経営なので、ざっくり言うと会社の利益を上げて会社を大きくするという仕事の中では毎日同じことの繰り返しというものは基本的にありません。
家事は数値的な結果が見えない
私から見ると家事は「穴を掘ってその穴を埋めて、またその穴を掘ってその穴を埋める」ような作業に思えるので、マイナスを埋めてゼロにする現状回復の業務に見えています。
「汚れた部屋が目に見えて綺麗になった!」ということにやりがいを感じられる人ならいいのですが、私は「きれいにしてもまた汚れるしな…」という感情なのです。
その点、会社の経営という仕事では明らかに金額的な利益の増加が見えるので日々やったことに関しての結果が見えます。
また、経営だけではなく外で働く仕事の場合には日々のがんばりが昇給という結果で確認することができます。
家事は周りから評価されない
家事をしたことで日々評価、感謝されることは少ないのではないでしょうか。
家事をすることでパートナーや子供から「掃除してくれてありがとう!」「今日のごはんおいしいね!」「買い物行ってくれてありがとう!」などの言葉はありますか?
頻繁にこの感謝の言葉があるのであれば幸せですが、基本的にはあまりない家庭が多い気がします。
家族になって慣れてしまうとやってもらって家事をやってもらって当たり前という感覚になってしまいがちです。
逆に外で働いているパートナーに対しても「いつもお仕事がんばってくれて稼いできてくれてありがとう」との言葉伝えてますか?
「給料少ない!」と言われるのは「掃除きちんとできてない!」と感謝がなくいきなりダメ出しされているようなものです。
その点、外で働いている場合、周りの同僚や上司、お客様からありがとうの声をもらえたり、評価してもらうことが多いです。
やはり他人にはそれなりに気を使って日々過ごしているので「データありがとう!」「こないだのプレゼンよかったよ!」「受注したんだ!おめでとう!」など日々のありがとうの刺激があります。
私にとっては他人からの評価や声がかなりのモチベーションになるので、家事を淡々と行ってそれが家族からは家事やって当然、部屋綺麗に保持できてて当然、ごはん毎日作って当たり前のようになるのはかなりの苦痛です。正直やる気なくなっちゃう。
なので逆の立場として毎日家事やってくれてる夫に「ありがとう」を伝えるようにしています。
孤独
家で一人は孤独ですよね。
家事も一人で黙々とやりますし、何かトラブルが起きたり、相談したくても相手がいない。
他人とコミュニケーションを取りたくない人であれば問題ないのでしょうが、普通の感覚だとしんどくなってくると思います。
私は受験勉強しているときに塾の自習室に朝から晩まで延々籠っていた時期がありましたが、夜にコンビニで「お弁当温めますか?」がその日初めての会話だった時に泣きそうになりました。
地域などの社会で人との関わり方が面倒
専業主婦だと町内会やPTA役員みたいなものを押し付けられるイメージがあります。
私は若手女性経営者という物珍しさから経営者会や業界団体の役員を押し付けられそうになることが多々ありますが、「すみません、仕事忙しいので役のお勤めができずにご迷惑かけちゃいます…」
と言ってやんわり断ってます。
逆に専業主夫だと時間の融通利くはずなので断るのが難しいイメージあります。
会社だと上下関係でズバッと「上司の決定に従え」で済みますが、みんなが同列の町内会やPTAは役やらされるとめんどくさそうです。
自由に使えるお金がない
私は生活費口座を作ってカードを夫に渡していますが、基本的に生活費使用のみ。
何か欲しいものがあれば私と一緒にいるときか、許可を取って買っています。
欲しいものを言われても私個人的にそれが必要かどうかのジャッジをして購入しています。
生活に必要なもの、ある程度の価格の服はOKですが、「こんな高いものいらん」と思ったらもちろん購入しません。
外で働いていると会社にもよりますが、日当が現金支給だったり、支払いの口座を別にしておいて奥さんには給料20万しかないように見せかけておいて、昇給分を別口座にして支払いを2か所に分散して自分のお小遣いを蓄えている社員もいます。
モノを買うのにパートナーのご機嫌取りをしないといけない、また、了承を得ないといけないのはとても面倒です。
再就職が難しい
再就職が困難です。
外で仕事をしていなかった期間が長ければ長いほど就職では不利になります。
これは実際に私も面接する立場なのですが、外で仕事をしていなかった期間が長ければ長いほど浦島太郎状態になっていると思うので本当に会社で使えるようになるまでの期間を要すると考えています。
家計をやりくりするのが大変
一定の収入の中でどう配分するのか、何がお得なのか、費用対効果は?
など、考えることが結構多いと思います。
しかも収入についてはパートナーに依存するので、支出をどう抑えるのかだけで家計を回すので実は大変なのではないかなと思っています。
経済的に自立していない
上記にもありましたが、パートナーの収入に頼るということは相手のご機嫌伺いが必須になります。
パートナーのことが嫌になっても経済面を考えると逃げられないという状況になります。
また、パートナーの死で経済的に大変になるということも考えられます
保険に入っていたとしてもその保険で一生生きていけるかというとツライでしょう。
相手に依存することはとてもリスキーです。
パートナーのご機嫌伺いをする必要がある
上記と被りますが、相手に依存するということは自分の生殺与奪を相手が握るということです。
専業主夫の仕事は外注できる仕事なので、必要ないなと思ったらバイバイされる可能性があります。
経営者仲間でも「家事はハウスキーパー入れる」という人が結構います
ここだけの話、成功してる経営者はサイコパスが多いです。
情で判断しないのでいきなりズバッと切ります。しかも弁護士などのツテもあったりするので周りを固めて権利を相手に渡さないようにしてから動きます。
DVや嫌なことがあって「一緒にいるのがしんどい、別れたい」と思っても経済的な不安があると別れることに躊躇してしまいます。
「財産分与や子供がいたら養育費もらえるんじゃないの?」とも考えますが、実際には払わずに逃げる人が多く、パートナーが勤めている会社へ請求して差し押さえしようにも弁護士を通じて裁判所からの請求が必要だったり、その手続きをしてもまた転職されて勤め先を探して同じく弁護士を通じて…など苦労するそうです。
うちの会社でも「元旦那が養育費払ってくれない!」と直談判に来られる元奥様がおられたりもしますが、やはりこちらでは勝手にお支払いできないので「裁判所からの給与差し押さえ通知を出してもらってください」とお話します。
また、退職金を分けるという契約書を交わしていても逃げようとする社員さんもいましたね。
自分で経済的に自立できる状況であれば自分の意思でパートナーに見切りをつけたりと生活や行動を決めることができます。
子育ては仕事するより100倍以上大変
子育ては仕事するよりもとても大変だと感じます。
私の感覚でいうと100倍以上は大変です。
学校などへ行きだすまでは24時間体制で子育てという業務があり、専業主夫となれば主にその業務を担当することになります。
また、子供は目を離すと重大な事故を起こす可能性が高いです。
誤飲、落下、火傷、感電などなど。
危険が及ばないように目を配り続ける必要があります。
さらに言葉で説明しても伝わらず、理屈や理論で話をしても会話にならないイメージがあります。イヤイヤ期など理由なく嫌と言われるのはかなり大変です。
仕事をしていて相手が大人だと「理由ないけど嫌なの!」と言われることはありませんし。
また、外で仕事をしていて他人が相手だと「会話にならない人を排除する」、「上司とソリが合わない、会社の考え方に合わないなら転職する」など不満があればどうにでも対処できるのですが、相手が子供の場合は「この子と価値観合わないからさよならしよう、捨ててしまおう」という選択肢が選べません。
まとめ
私が「専業主夫のしんどさ、辛さ。私が専業主婦に絶対なりたくないと考えている理由」をご紹介しました。
実際に結婚して専業主婦になってみてから
「外で仕事している方が断然楽だった!」
「今までの生活と変わらずに仕事している旦那が羨ましい!」
「旦那むちゃくちゃ嫌いで死んでほしいぐらいだけど経済的なこと考えると離婚できない!」
という話を大量に聞きます。
逆に、経済的に自立できる自信があると
「嫌になったら別れたらいいや!」
という気持ちでいられます。
また、私は義実家に援助していただく気もお世話になる気も一切ないので
「義実家のご機嫌伺う必要ってある?(*’▽’)」というスタンスでいられます。
嫌だったり面倒だったら会わないし特にそれで問題ないと思っています。
「逆に私があなたたちのことを嫌いだと思ったら、何かあっても援助も何も一切しませんけどそれでもOKなら強気なスタンスで来てくださいな」とこちらが主導権を握っていられます。
世の中の男性が妻側の実家には無頓着な理由もこのあたりにあるのではないかなと思っていたりします。
依存しない生活は自分で自分のやりたいことができるのでストレスは非常に少ないです。
このように、子供が小さい間の一時的な専業主夫は仕方ないところもあるかと思いますが、やはり産休や育休という制度を使いながら元のポジションに戻れるようにしておくのがベストだと思っています。
以上、大黒柱妻が考える専業主夫のしんどさ、辛さのお話でした!
ここまで読んでいただいて「毎日同じ作業の繰り返しは私にとってご褒美です!」など、私がデメリットと感じている点が逆にメリットだと思う方がおられたらそれはそれで専業主夫向きなのでこのまま専業主夫道を突き進んでいただければと思います(*’▽’)ノ
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